「作る楽しさ」を伝えたい。ーlily & co. お客さまの物語 Vol.5

昨年のクリスマスには、ジュエリートレーのコラボ制作にご協力いただいた、長年lily & co.とお付き合いのあるお客様。長く絵付けを続けられ、最近は二人目のお子さまをご出産されたばかりです。今回は、お皿の上に広がる世界と、子育てを通して改めて見つめ直された暮らしの価値観についてお話を伺いました。


1. はじめに:今の暮らしと創作について

まだ修行中なので先生のもとで学びながら、家では子育てや仕事の合間にテーマを見つけて絵付けをしています。
2023年秋に自宅に焼成窯を迎えたことで、気軽に制作できるようになり、モチベーションも大きく上がりました。

お皿の絵付けは紙と違って筆の中でグラデーションを作るのが難しく、線の太さやぼかし加減にも繊細さが求められます。集中して納得のいく絵が描けた時はとても嬉しいです。
桜をはじめとした季節の花、風や天気の移ろいを表現したり、焼き菓子を載せて楽しんだりと、器の世界は無限に広がります。

2. 絵付けとの出会いと育った環境

きっかけは実家の陶磁器メーカーでハンドペイント部門が立ち上がった時。そこで出会った先生の、自由で透明感のある絵に惹かれて習い始めました。
幼い頃から器は身近にあり、料理を盛ると印象ががらりと変わることを自然に感じていました。自炊を始めてその思いはさらに強まりました。
絵付けを学ぶようになってからは「器に季節感や彩りを加える」という新しい世界を発見できました。

3. 会社員時代から現在まで

会社員時代は会食や出張も多く、毎日忙しく過ごしていましたが、それはそれで楽しく働いていました。30代で「仕事ばかりしている」と気づき、着付けや茶道、カリグラフィー、絵付けなどの習い事を始めました。その延長線上に今の活動があります。

退職を決めた時には「やりきった」という感覚があり、迷いは少なかったです。その後、妊娠やコロナ禍も重なりフルタイム復帰はせず、資格を活かしながら調整して働く今のスタイルに。
子育てや環境の変化で暮らしは大きく変わりましたが、「仕事も趣味もできる範囲で全部やりたい」という価値観は変わりません。

4. 子育てと創作のバランス

長男が幼稚園に通っているので午前中の数時間が自由時間。週1回ほど絵付けができれば良い方ですが、限られた時間に集中することでかえって良い作品が生まれることもあります。

子どもとの生活そのものがインスピレーションの源になっています。春には桜、夏は金魚やひまわり、秋は落ち葉、冬はクリスマスリースなど、家族の季節の思い出をお皿に描けるのが嬉しいです。
お皿は飾るだけでなく日常で使えるのも魅力で、去年描いたお皿に今年のモチーフを描き足すこともできます。

5. これからのこと

昨年はlily&co.とコラボしてジュエリートレイを制作しました。使うシーンを考えながら作るのが楽しく、また挑戦したいと思っています。自宅に焼成窯を購入したのも、この機会が大きなきっかけでした。
今後はワークショップにも挑戦してみたいです。自分の楽しみとしてだけでなく、誰かと一緒に作る喜びを共有できたら素敵だと思います。

子どもたちにも「作る楽しさ」を伝えたいです。私が大人になって本気で作ったジオラマ模型は息子への誕生日プレゼントにしました。また息子が絵付けしたお皿を普段使うことで、「作った人を意識して大切にする」気持ちを自然に育んでいければと感じています。

6. 同じように転機を迎えている方へ

子育てで時間が制限されても「全部合わせて100点でいい」と思えることが大切だと思います。
少し余裕ができたら、自分が心から楽しいと思えることに時間を使ってください。
私も第二子を出産したばかり。同じように頑張っている方と、一緒に歩んでいけたら嬉しいです。

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